はじめて宇宙に行った犬


2008年12月27日

ヴァージン・ギャラクティック社等、最近では民間での宇宙旅行も夢物語では無くなって来た今日。
最初に地球から宇宙に行った生き物は、人間ではありませんでした。

ソビエト連邦のライカ犬クドリャフカ。このライカというのは犬種を指すという説と犬の名前だという説もあります。
1957年11月3日に打ち上げられた宇宙船『スプートニク2号』。スプートニク1号の打ち上げからわずか一ヶ月後の事でした。
当時はソ連とアメリカ間で宇宙開発競争が起きていたんです。初の生き物を乗せた宇宙船打ち上げの名誉はソ連が勝ち取った訳です。

ですがこのスプートニク2号、最初から回収出来る設計をされてはおらず、大気圏再突入装置未搭載であるがゆえに大気圏で燃え尽きました。
クドリャフカは打ち上げから10日後に安楽死の為の毒入りのエサを与えられたそうですが、打ち上げから数時間後には生きている気配が無くなっていた、ともされ、打ち上げのショックやストレスで死んだという説もあり、真偽は分からない状態です。
訓練を受けているとはいえ当時の宇宙船の打ち上げ時にかかる重力は6G(アポロの時がそれくらいだったらしい)くらいにもなるし、自由のきかない無重力や誰もいない環境ではストレスで死んでしまう事もありえない事ではありませんね。

宇宙技術に限った事ではありませんが、医学でも科学でも、技術の目覚しい進歩にはそれゆえの犠牲があるものです。



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