弱肉強食の世界で生き残る弱者


2009年02月07日

ダーウィンの進化論は有名ですよね。
生命体の子供が生まれる時に突然変異を起こし、その突然変異が自然環境で生きるのに有利なものであるならその個体が生き残り遺伝子が受け継がれていく、これを繰り返し生命は進化していく。
親は違う個体、オスとメスの二体の遺伝子が混ぜ合わさるものだから、生まれる子供は親とはちょっと違う個体が生まれる。時には遺伝子のコピーミスでかなり違うものが生まれる事もある。大体は不利なものだけど、時には有利な事もある。そして強いものが生き残り、弱いものが自然淘汰される。

これって一見理に適っているように見えますし、間違いじゃないと思います。でも実は、これ以外の要素もあるようです。

例えば、恐竜のように強い個体だと当然、弱肉強食の世界で生き抜くには有利です。だから恐竜はどんどん繁栄しました。ひとつの種類が繁栄するという事は、恐竜以外の弱いものは淘汰されて数を減らしますよね。強いものだけに存在価値があるのなら、恐竜以外の生命体は必要なかった訳です。
でも、ある時地球の環境に大変化が起こり、(恐竜絶滅原因の仮説は諸説ありますが)その急激な環境変化についていけなくなった恐竜は絶滅してしまったんです。他のどんな生き物も勝てなかったくらい強い種なのに。そして生き残ったのは恐竜の影に隠れてひっそりと生きていた、恐竜より弱かった筈の種です。

実はこの自然界、弱肉強食だけではなく、弱いものも一定数生き残るように出来ています。なぜなら、重要なのは『多様性』だからです。強いもの一種だけが繁栄したら、何か突然の環境変化が起きたとき、もしその一種がその変化した環境に弱かった場合、全て滅んでしまうからなんです。ですが一種ではなく多種であるならそのうちのどれかは生き残れる能力を持っているでしょうから、全て滅ぶという事はありません。

まぁつまりですね……。
弱肉強食の自然淘汰進化論だけで考えると、一見不利な障害者を守るのは不自然に見えますが、多様性を重んじるならバリアフリーとか傷害を持ってる人も生き残れる社会にするってのはごく自然な事なんですよ。



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