飛騨高山『さるぼぼ』のエロくない正体


2009年05月05日

岐阜県の飛騨高山でよく売られている『さるぼぼ』。
赤い肌に黒い頭巾と腹掛けという幼子のような衣装をつけたシンプルかつ可愛い人形で、飛騨の土産品として人気があります。

ところで、このさるぼぼですが。
『さる』はそのまま猿。では『ぼぼ』は?
という話題になると、
福岡あたりの言葉で『ぼぼ』は『女性器または性交』という意味として知られているので、
さるぼぼの意味を『猿の女性器』だと解釈している人をよく見かけてしまうのですが、さすがにそんなものを土産物にはしません。
それとは別の、ちゃんとした意味があります。

『ぼぼ』は飛騨弁で『赤ん坊』。つまりさるぼぼは『猿の赤ちゃん』です。

さるぼぼは人形としても可愛らしい容姿ですが、それだけでなくお守りとしての役割もあります。
民俗学において赤色は魔除けの効果があるとされ、痘瘡神が赤を嫌う事からも、さるぼぼのあの赤色にも悪霊払い、疫病(特に天然痘)避けの効果があり、
さるぼぼの"さる"を『災いが"さる(去る)"』と掛けて縁起のいいお守りとされています。



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