冥王星って何


2008年11月16日

あー、そういやなんかー…、以前ニュースかなんかでやってましたよね、
『冥王星が"惑星"降格』って。
あれってなんで降格しちゃったんだろ。ちょっと調べてみました。

『冥王星』はエッジワース・カイパーベルトと呼ばれる遠〜い軌道で太陽の周囲を回っている準惑星。昔は太陽系の第九惑星と考えられてました。カロン、ニクス、ヒドラという衛星を持ってます。

冥王星はあまりに地球から遠いため、その実態はあまり分かっていません。
昔はわりと大きい天体だと考えられていました。少なくとも太陽系惑星の中で最も小さい水星よりは大きいだろうと見られていたようです。
ですがその計算は冥王星の衛星を含めた算出だった事が1978年の衛星カロンの発見によって判明し、冥王星自体は考えられていたものより小さい事がわかったのです。
今考えられている冥王星の大きさは地球の衛星である月よりもさらに小さいです。

以前は"惑星"の定義はわりとテキトーだったみたいだが、太陽系外縁天体が次々に発見され、「あれ? 冥王星って惑星? ねえそうなの? ってゆーか惑星って何?」みたいな事になって、 2006年第26回国際天文学連合総会で惑星の定義案が発表されました。結構最近なんですね……。

そしてそれに対する批判を考慮し、新たな修正が加えられたものによると、惑星の定義は、『重力による収縮と圧力勾配による膨張とが釣り合った状態を保てるに十分な質量を持つ』『恒星を周る軌道にある(恒星、衛星は除く)』『その軌道周辺で他の天体を一掃している』だそうです。

で、結局、冥王星は『その軌道周辺で他の天体を一掃している』に抵触してる訳ですね。その惑星定義案により太陽系惑星は八つという事になって、冥王星は惑星から外され準惑星となったようです。 ふむふむ……。冥王星みたいな星ってたくさんあるんすね。

1914年〜1916年に作られたクラシックの作曲家ホルストの有名な組曲に『惑星』というのがあり、火星だの海王星だのいう惑星がテーマとなったタイトルを付けられてますが、その中にも冥王星はありません。この組曲を作曲した時は冥王星はまだ発見されてなかったそうです。どのみち冥王星は惑星から外されるから、ちょーど良かったんですね。

というかこの組曲地球もありません。なんでやねん。太陽系第三惑星の地球はー?
どうもホルストの『組曲・惑星』は実際の天体より占星術のイメージで作られたそうです。まぁ、タイトル『火星・戦争をもたらす者』とか『木星・快楽をもたらす者』とかたしかに占星術っぽいしね。 だから地球はないんだそうな。残念。



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