ラッパのマークではない正露丸?


2008年08月19日

正露丸。クレオソートを主成分とする医療薬です。
クレオソートには木(もく)クレオソートと石炭クレオソートの二種類あり、正露丸に使われているのはブナなどの樹木を原料とする木クレオソート。

正露丸はお腹の調子を整え、下痢を改善します。そのほか、虫歯痛の痛み止めにも使われます。
かなり匂いが強く、苦いので飲み辛く感じる人もいます。そんな人のために、飲みやすい糖衣タイプの正露丸もあります。

『ラッパのマークの正露丸』と、大幸薬品の正露丸コマーシャルで『ラッパのマーク』を強調するのには訳があります。
正露丸といえば大幸薬品株式会社のイメージが強いですが、実は大幸薬品は正露丸の商標権を持っていないため、正露丸の名称を独占して販売する事ができません。
なので、大幸薬品以外のメーカーからも正露丸はたくさん出ています。そして各社の正露丸は箱のデザインが似通っているものが多いのですが、それぞれのマークが違います。
大幸薬品が広告でラッパのマークを強調するのはそのためなのでしょう。


ちなみに。
正露丸という名称は、日露戦争が由来です。
兵士に配られたクレオソート丸を"ロシアを征伐する"という意味で『征露丸』と呼んでいました。
第二次世界大戦後に『征』の字に問題があるとの行政からの指導で征の字が改められ、『正露丸』となったのです。



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