店の入り口の盛り塩は何のため?


2008年09月06日

飲食店など、店の入り口に盛り塩がしてある場合があります。
これは、お客さんの足を止め、店に来てもらおうという願掛けです。

盛り塩の由来は、中国の西晋(西暦265年〜316年)のエピソード。
西晋の初代皇帝の司馬炎さんは大変な女好きで知られており、自分の後宮に一万もの女性を住まわせ、毎日のようにめくるめく夜を過ごしていたのだそうです。
さすが大国の皇帝。羨ましいかぎりです。

後宮の女性としては、当然皇帝に自分の所へ足を向けてもらいたい。そこで一計を案じました。
司馬炎さんは羊の引く車に乗って後宮をめぐり、羊の足が止まった部屋の女性と一夜と共にしていたのですが、
ある日から、羊は何度か同じ所で足を止めるようになったのです。
実は、夜を共にしたいと願う女性が竹の葉に塩を盛り、部屋の前に置いておいたのです。羊はその塩を舐めるために同じ部屋に足を止めたんですね。
男を射止めるための女の知恵です。

つまり、店の前に塩が置いてあるのも皇帝を誘った女性のようにお客に足をとめてもらおうというおまじないのようなものですね。
先客万来のおまじないで置く招き猫と同じです。

ちなみにこの司馬炎さん。女性には熱心なのですが、政治の方面ではイマイチだったので国が衰退してしまい、司馬炎さんの死後は一族同士で血で血を洗う争いになり世が大いに乱れてしまったそうです。


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