2009年06月11日
 
 
四苦八苦。 
「借金がかさんで四苦八苦する」といった感じで、非常に苦労する、という意味で使われます。 
この四苦八苦という言葉はどこからきたのでしょう。
  
四苦八苦。これは仏教思想の言葉です。
  
まず、根源的な苦しみ。
  
・生 
・老 
・病 
・死
  
が四つで、四苦。 
それに新たに四つの苦しみ、
  
・愛別離苦(あいべつりく) 
・怨憎会苦(おんぞうえく) 
・求不得苦(ぐふとくく) 
・五蘊盛苦(ごうんじょうく)
  
これで八苦です。
  
愛別離苦とは、愛する人との別れによる苦しみ。 
怨憎会苦とは、嫌いな人との出会いによる苦しみ。 
求不得苦とは、求めても得られない事による欲の苦しみ。 
五蘊盛苦とは、人の存在そのものからくる苦しみ。
  
五蘊は、人の構成要素。 
色(全ての、物、物質)、 
受(外界と接する事による心)、 
想(心の思い、イメージ)、 
行(感じたものに対して判断を下す心) 
識(五感と内面、記憶を総合して判断する、認識する)
  
の五つ。 
これにより苦しみがあふれるというわけです。 
 
 
そしてこの四苦と八苦(苦=9)、4×9=36と8×9=72で、36と72を足して108。 
つまり煩悩の数になります。 
 
 
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