2009年05月12日
おはぐろ。漢字では『お歯黒』または『鉄漿』と書きます。
既婚の人(主に女性)が歯を黒く染める風習です。主に日本、中国、ベトナムなどの東南アジアの伝統で、日本では明治時代頃まで行われていたそうです。
今は真っ白な歯が綺麗とされますが、昔は真っ黒な歯が美しいとされていたんですねぇ。
江戸時代以降の庶民の間ではおはぐろは女性がする化粧法になりましたが、それ以前は男性のおはぐろも珍しくありませんでした。
戦国武将などは戦場に赴く際に立派に見えるように化粧を施し、おはぐろにする事もあったそうです。
歯を磨いたらおはぐろの色が取れそうなものですが、一応歯の掃除はしていました。
江戸時代では楊枝の様な物の先端に柔らかい刷毛のついたブラシでやさしく、なるべく色を落とさないように磨いていました。
今も昔も、"美しさ"を手に入れるためにみんな大変な努力をしてたんですね。
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