2009年05月15日
松。日本の風景によくあう針葉樹。日本では松の木は長寿を表します。
中国でも『歳寒三友(さいかんのさんゆう)』と言って松・竹・梅の木は水墨画などによく描かれ、それが日本に伝わり松竹梅はそれぞれ縁起のいいものとされています。
松は日本の城にもよく植えられていますが、それには縁起や風流以外の理由もありました。
戦国の世では兵を養う兵糧の問題が常に重要なものとなります。
特に、周囲を敵軍に包囲され籠城を余儀なくされた場合、城にたてこもって援軍到着など状況が変わるのを待つまでの間、兵士に食べさせる食料をもたせなくてはなりません。
そこで非常食となったのが松。
松にはビタミン、ミネラルなどの栄養が含まれており、
水に松の皮を臼でひいたものを漬け、その汁を濾して干した粉をダンゴや餅にしたりして食べました。
松の木は日本風景の美しさ、縁起かつぎと共に緊急時の実用としても使われていたんですね。
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