クロワッサンの起源に関するある噂


2009年07月21日



クロワッサン。
生地にバターを挟んで折り、バターと生地の層を幾重にも重ねて焼き上げる、サクサクした食感が魅力のおいしいパンです。
ちょっとデニッシュに似ていますね。
クロワッサンはフランス語で三日月という意味。


そんなおいしいくて見た目も可愛らしいクロワッサンですが、
クロワッサンがあの三日月型になった理由について、ある噂が流れているのです…。

1683年、オスマン・トルコ帝国による第二次ウィーン包囲。
オーストリアの首都であり、神聖ローマ帝国皇帝レオポルド一世の居城であるウィーンを包囲したものの、堅固な要塞をなかなか落とす事が出来ず、トルコ軍はある作戦にでました。
その作戦とは、地下道を掘り、そこから進入し奇襲するというもの。

ウィーン軍にこの作戦が漏れたらそこで全てが台無し。
トルコ軍は敵に気付かれないよう夜中にコッソリと地下道を掘っていました。
しかしみんなが寝静まっている明け方の暗い時分からパンの仕込みをするため起きているパン屋に見つかってしまい、ウィーン軍にこの事を知らせました。
その結果、このトルコ軍のこの地下道作戦は失敗に終わりました。

この功績によってパン屋は皇帝から称えられ、三日月の形をしたパンを焼くように仰せつかりました。
トルコの国旗は三日月のデザインになっています。
トルコの国旗を模したパンを食べる事で、『トルコを喰う』との意味合いを込めたのです。
そんな荒々しい戦争のエピソードがこのクロワッサンの起源となっている……という恐ろしい話です。


ただ、この説は確かではなく、矛盾もあり、歴史家の見解ではただの風説に過ぎないとされているようです。



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