過敏性腸症候群


2009年10月18日

朝の通勤、満員電車の中。家を出る前にちゃんとトイレに行ったのに、電車の中でお腹が痛みはじめた。
電車は駅を出たところだ。しばらくはトイレに行けない。我慢しなければ…そう思うと、余計に便意が強くなる。
……こんな朝を毎日のように送っている。病院で検査しても特に異常は見つからない。でも頻繁に腹痛が起きてしまう。
もしかすると、それは過敏性腸症候群かもしれません。

『過敏性腸症候群』は、腸内に明らかな異常は見られないのにも関わらず、下痢、便秘などが慢性的に起こる症状です。
お腹にガスが溜まりおならが多くなる『ガス型』慢性的な下痢を繰り返す『下痢型』下痢と便秘の『不安定型』などがあります。

過敏性腸症候群はストレスなど神経的なものから症状が現れるケースが多いようです。
特に、外出した際などの『トイレに行けない状態』を意識して更に強いストレスを感じてしまい、症状が悪化してしまう事もあります。
こういった事は、例えば社会不安障害(SAD)などといった心の病にはよく見られる特徴です。

過敏性腸症候群はまだまだ一般的に知られているとは言えない状況です。
それゆえにこの症状を持つ人は周囲の無理解に苦しめられるケースもあるようです。
心の病は症状がトラウマを生み、それが更に症状を強めてしまうという悪循環を生み出しやすい厄介なものです。

下痢、便秘、オナラ、などの慢性的な症状に苦しんで、
消化器科の腸内検査で異常が出なかった場合、
過敏性腸症候群の可能性も考えて神経科を訪ねてみる事をおすすめします。



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